お客様が集まる僕だけの売り方/要約/ 松野恵介

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お客様が集まる! 「ぼくだけ」の売り方

コロナウィルスの影響で飲食店や旅行業界を中心に 日本経済は様々な影響受けました。

でも、これはコロナがきっかけになっただけで、それより前に人口減少は始まっていましたし、会社での接待、宴会とか 社員旅行って減っていましたよね。

デジタル化の波も何年も前からはじまってますし、その流れが急に早まっただけ、いつかは向き合うべき問題であったのかなと言う気もします。

そんな中、きちんと売り上げを上げている企業があります。

筆者はコトマーケティング協会代表理事と言うことで、『もの』を売るより、『こと』を売ってお客様と寄り添うということを推進しています。

例えば飲食店の場合、

たくさんのお店がテイクアウトに取り組んだのかなと思いますが、既存の商品をただテイクアウト始めましたと言うだけではなく、テイクアウトに適した、冷めてもおいしいっていう商品開発や、コロナ禍のストレス発散のために、大皿でホームパーティーをしよう!みたいな商品開発など、

きちんとお客さんが今困っていること、悩んでいること、解決したいこと、これをしっかり考えているかがポイントです。

本書はここを徹底的に掘り下げた 会社の事例がほんとにたくさん取り上げられています。

今回は、理屈っぽいことを話すよりも、いくつか事例話した方が早いかと思いますので、本書で取り上げるっている 頃中でも売れる商売の事例をお話ししたいと思います。

1つ目

お客様に事前に手紙を出すことで予約が入った温泉旅館

この温泉旅館がゴートゥートラベルが始まる前であったり、緊急事態宣言が始まる前にですねお客様に手紙を出していました。それで予約がたくさん入ってきたと言う 事例です。 その手紙の文章を読んでみます。

『いつもご利用ありがとうございます。緊急事態宣言の中いかがお過ごしでしょうか。

前例のない状況ですので、窮屈な状況なのではないかと思います。それは、私たちも同じで正直どうしたらいいかと悩んでおりましたが、悩んでいても仕方がないと思い、ある準備を始めました。

といいますのは、あるお客様からお電話をいただき お話をお聞きしている中でストレス発散に行くからねと言ってもらったことがきっかけでした。

きっと私たちだけでなく多くのお客様も窮屈な生活でストレスを溜めていらっしゃるのではないかと思い、そのストレスを少しでも発散していただけるように、お風呂、お料理、お部屋など少しずつ工夫を考えております。

まだまだ予断を許さない状況ですが、一緒に頑張って乗り越えていきたいと思っています。外出ができるようになりましたらストレス発散、ぜひ顔をお見せください。

それまで、私どもも笑顔絶やさずしっかりと準備をして参ります。』

とにかく安くするから来てGo Toトラベルがスタートしてから、緊急事態宣言が明けてから、ではないんですね。コロナ禍 売る側も不安ですが、お客様も不安ですし、ストレス溜まりますよね。のお客様の不安にいかにより添えるかが ポイントだったのかなと言うふうに思います。

次の事例に行きます。

子供服の古着屋さんのポスト&ポストと言う会社です。

子供服のリユース市場と言うのはめちゃくちゃ厳しい状況にあります。

何故かと言うとメルカリなど、C2Cの商売が1番幅をきかせているのが子供服の中古品だからです。

リユース業界がスタートして約30年リサイクルショップの事は知っていても、実際に利用しているのは全体の40%弱。残りの60%の未利用客にどうして利用してもらうかを考えないと、業界の将来はないとよく言われています。

そんな中ポスト&ポストの利用者は85%がリユースショップの未利用客だったと言うことです。

子供服のリユース専門店だと言わずに、『子育ての専門店』と言うコンセプトで店舗展開をされています。

一般的な子供の古着屋さんっていうのは、乱雑に置かれていたり、少し匂いが残っていたりと、とても大切な子供に着させられるような状況にはなかったそうです。

ここを差別化していきました。

店内をきれいにサイズやカテゴリを細かく分けて見やすく工夫して、安心して買い物できるよキッズスペース貸し出しベビーカーも用意してます。

絵本やおもちゃも取り扱ってるのですが、どんな単価の低いおもちゃでも子供が口に入れても大丈夫なように買い取ってからしっかり手入れをして陳列しています。

ポップにおいても絵本のコーナーには「広い世界を旅して豊かな心」と言うポップが書いてあったり、靴のコーナーには 「これからの80年を歩む足」と書かれていたりします。

また、買っては捨てる買っては捨てるだと将来の子供に環境問題の負担をかけてしまうことになりますよね。

「 捨てない、100年後の未来のために」 言うメッセージも掲げていて、ここにも子供への思いがしっかりと出ているわけです。

単に安くて便利な子供服を買いに来ているのではなく、子育ての考えに共感し、この店を利用されている。

どうやって売ろうって言うよりは、将来の子供への不安、その辺をお客様と寄り添って作られたコンセプトで商売されてるんだなと言うふうに思います。

もう1つ、2つお話ししたいんですけども長くなってしまったので、後はぜひ本書を読んでみてくださいと言うことです。

最後に、

過去、私が体験した、繋がってるのなこのお店!と思った体験があるので、それを少しお話しさせていただいて終わりたいと思います。

10年近く前かなと思うんですけども、同僚が担当している飲食店が、食中毒を出してしまったんです。牡蠣だったかな?

その頃メディアでは、レバ刺しで食中毒出して大変なことになったり、世の中的には飲食店が食中毒を出すって、飲食店にとっては、もう立ち上がれないほどのダメージがあるような事象だったんですよね。

もちろん今でもそうだと思うんですけども。

あちゃー、

1週間とりあえず閉店することになりました。

1週間後、あんな事はあったけども助けに行かなきゃ!と言うことで、営業メンバー全員で行こうぜ!と言う話をしました。

その謹慎明けの開店の当日に今から行きます。と電話したんですが、

なんと!店長が言うには、『申し訳ありません。しかし、 もう予約で席がいっぱいなんです。ありがとうございます』と。。

え?食中毒出したお店が、もう予約でいっぱい???

ちょっと感動しました。あんなことがあっても、この店を応援してくれる人は、山ほどいるんだ!

担当ではなかったため、その店がどんなやり方で、お客様と繋がっていたかは、分かりませんが、こう言うお店は強いなあと感じたエピソードでした。

やっぱり、どうやって売ろう。どうやったら売れるだろう。ではなくて、お客様の困りごとであるとか、何を達成したいかを考え、寄り添い、『つながっていく』これを大切にしていかなければいけませんね。

(完)

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