2035年 10年後のニッポン|書評|著者 堀江貴文

2035年 10年後のニッポン

ドラえもんが現れた!!

「宿題したくない」と入力するだけで、こちらの気持ちを理解してくれながら宿題をする意義、解決方法までを教えてくれる生成型AI。

冷蔵庫の中にある食材を入力し、それで何か作れる?と問えばレシピを紹介してくれるし、飲み会の断り方まで考えてくれます。困ったことがあれば解決してくます。

テクノロジーの進化は著しく、かつては10年前がひと昔と言っていましたが、今は1年前がひと昔になってきています。

さあ、2035年ニッポンはどうなっていると思いますか?

本書は、2035年の日本を予想する58のトピックスが、堀江さんらしい読みやすいタッチで書かれてあります。ここではいくつかに絞って紹介していきます。

AIが子供と老人を支える

「なんで雲は白いの?」あれ何?これ何?幼い子供にもちろん悪気はないけど親を質問責めにする。

赤ちゃんのなぜなぜ期。

親の方も日々の疲れから、つい冷たく当たってしまったり、なんと答えて良いかわからなくてイライラしたり。

これについてもAIが優しく答えてくれる。さらに答えは正確なもの。

AIがもっと発達していけば、高齢者介護の現場でも話し相手になってくれたり、ちょっとしたお困りごとも解決してくれそうです。

こんな話をすると、大切な子育て、老人介護は人間がやらなきゃいけないんだ!人間がやることだ!という声も聞こえてきそうですが、人間、AIの2元論を話しているわけではなくて、一部AIの助けをかりるという風に捉えて欲しいと思います。

AIが少子化を加速させる

現在20代独身男性の4割はデートの経験がないそうです。

コスパやタイパを重視する若者たちは、 こまめに連絡を取り合ったり、デートで気を使いあったりするのが面倒であり、目の前の生身の人間に関心がない人が増えてきているそうです。

画像生成型AIで女性のヌード写真集まで発売されていたりしますし、若い世代はアイドルやアニメによる疑似恋愛で十分な方も出てきているようです。

20代で4割デート経験がないのは驚きですよね!!

日本と東南アジアの逆転現象

NHKの「クローズアップ現代」で、海外に出稼ぎに行く日本の若者たちが特集されて話題になりました。

日本にいた頃は、手取り20万円だった介護士が 英語を学び、オーストラリアで働き始めたところ、月給80万円になった。

みたいな話はたくさんあって、年収300万円だった寿司職人が、アメリカで年収8,000万円になったと言うニュースもネットを騒がせました。

日本が出稼ぎに行くって言う光景は今後当たり前になっていくと考えられます。

この話の中で、「海外に行きたければいいじゃないか」と言う話もありますが、そうすると国内の労働力が不足して、日本の産業の空洞化が起こる。

その結果、日本ますます回らなくなると言う現象も起こりかねないと言うふうに考えられます。

マッチングアプリ婚が王道になる

なんと今5人に1人がマッチングアプリで出会い結婚しているようです。

その中でも「林先生の初耳学」という番組が行った調査結果で面白い結果があって、日本の直近5年間の離婚率は6.6%だけど、マッチングアプリ経由で結婚した夫婦の離婚率は4.5 %。平均より低いんです。

リアルで相手を 探すとなると、趣味が一緒で、しかも近くに住んでいて、大体同じ位の年代でと考えていくと、自分の好みに合った人と出会える確率が低いですが、マッチングアプリであれば、あらゆる選択肢の中から選りすぐりの相手と出会うのですから、離婚率が低いというのもそう言われればそうかなと。

ただ、マッチングアプリ婚について、なんとなく胡散臭さが感じられるのは僕だけじゃないのかなと思うのですが、これも時間の問題に過ぎず、 本人確認などをきちんと整備してるアプリもあると思います。人生にはやるべきことがたくさんある、結婚したい人は効率よくいい人を見つけ結婚していく環境は整ってきているように思います。

「人工の太陽」がとうとう稼働する

難しい事は分かりませんが、人工の太陽が出来上がりそうだと言うことです。

原子力発電は、核分裂反応を利用する。かたや核融合発電は、核融合反応を利用する。 人工太陽は、この核融合反応を利用する核融合発電を意味しています。

核融合発電でも放射性廃棄物は発生しますが、原子力発電のような高レベルの放射線廃棄物ではなく、容易に処理できるものになっています。

そして核融合発電の燃料は、重水素と言う物質で海水に含まれていて、いくらでも取り出せるので、永久に尽きることがないものだと言われています。

懸念されている将来的な資源枯渇も一掃される。資源をめぐる紛争もなくなる。そして私たちの暮らしは、いっそう快適になる見込みがあると言うことです。

終わりに

本書は全部で58のトピックスが掲載されてあります。文章も読みやすく、程よく知的好奇心をくすぐられる良書だと思います。ぜひご一読を。

ガソリンエンジン車の新車販売は後に無くなりますし、ビジネススーツ販売はずいぶん減ってきました。時代とともに求められるものは変わっていきますよね。

今あるビジネスにしがみつかず、時代の変化を捉えて上手くプロダクト、サービスを変えていかなければなりませんね。

さあ、皆様は未来に向けてこれから何をしますか?

私は今からとりあえずポテチでも食べながら何をしようか考えようと思います、、。

(完)

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