「情報だけ武器にしろ。」(出版 ポプラ新書 初版2019/3/27)。著者は皆様ご存じのホリエモン(堀江貴文)です。
本書の主題は、 インターネットで誰でも情報が取得できる時代であり、積極的に情報を取りに行った人とそうでない人の差が大きくなっている。情報取得の大切さと 、情報を取得したら行動に移すことの重要さが書かれています。情報はアウトプットしてこそ価値を持つんですね。いくつか印象に残った点を挙げてみたいと思います。
10年前にすでにサブスクモデルを考えていた話。堀江氏が10年前頃にテレビ局を買収しようとしたことは、ご存じの読者も多いのではないかと思います。これは、「サブスクリプションモデル」をやろうとしていたからだそうです。しかし、当時はテレビでそのモデルを説明しても誰も理解してもらえず堀江のいうことは難しいで片付けられてしまったそうです。著者は説明が下手な方ではなく、聞き手の問題もある。聞き手の知識、現代における教養がないとうまくコミュニケーションが図れない。もう少し教養のある人であれば、ポジティブな反応が返ってきたはずだと語っています。ここでいう教養は、古典文学に触れるなどという話ではなく、現代における教養(情報)。ITであったり、基本的なビジネス知識。
アイデアに価値はないという話。著者にはこんなビジネスモデルを思いついたとか、このアイデアで一緒に仕事しませんか等のいろんなメッセージが届くことことがあるらしいのですが、もうそれ他で誰かがやってるよ。っていうことが多い。アイデアはただの情報のつなぎ合わせで、「名案」はもうすでに誰かが思いついていることがほとんどで、それを実際にやってみた人が先であり、勝ちとなる。行動すること。思いついただけでは意味がないんですね。
お寿司屋さんの話。「飯炊き3年、握り8年」と言われますが、それは若者にノウハウを教えないための方便。お寿司屋さんにとってはいいものを仕入れる情報が命。お寿司屋さんの良し悪しを決めるのは素材と仕込みなのだそうです。
「予防医療」の話。情報だけで死は防げる。簡単に取得できる予防医学の知識を得るだけで寿命は伸ばせるのに自ら動いて知ろうとしない。予防が最高の医療なんてよく言われますね。病気になってからでは遅いです。
格安SIMの話。大手キャリアでスマホを使っている人の平均月額利用料は7,876千円ですが、格安SIM利用者の同金額は2,957円。知らない、もしくは知っているが行動ができないと年間6万円も差が出てきます。ダイレクトに経済的にも差が出てきます。
その他にも、数多くのトピックスが掲載されています。大事なことは情報を積極的に取ると同時に、行動に移すことですね。情報はアウトプットしてこそ価値を持つということ。「情報弱者」にならぬよう、正確な情報を自身でしっかり取捨選択し、情報を武器にしていきましょう。