読んだら忘れない読書術

「読んだら忘れない読書術」(出版 サンマーク出版 初版2015/4/10)。著者は精神科医である樺沢紫苑氏です。
 本書の主題は、 「あの本すごく良かったのに時間が経つと忘れてしまう」とか「あれ?理解したつもりが説明できない」とか読んだときはすごく賢くなった気がするのにあれ?ってことはありませんか?読書量をこなしても身になっていなければ意味がありません。題名のとおり「記憶に残る読書術」と「読書することの大切さ」が書かれています。本の読み方をハックしましょう。

 まず、本を読むことの利点です。

  1. 時間、経験が買える。例えばSNSなど新しいことをはじめるとき、自分で試行錯誤しながら使い始めると様々な機能を使いこなすのにどれくらい時間がかかるでしょうか。分かりやすい解説本を1冊読むと何時間も特になるでしょう。苦労を重ねた先人の知恵、経験を1500円程度で買うことができます。
  2. ストレス緩和。さまざまな不安は、知識不足、知らないことから発生しています。本を読み解決法を知る、知識を蓄えることで不安から解放されるメリットがあります。
  3. 運命の1冊に出会える(かも)。著者が精神科医になったのは、本がきっかけであったそうです。それも小説。 ときどき本は衝撃的な気持ちにさせられる瞬間がありますよね。「目から鱗」なこととか。 本との運命的な出会いがその後の人生を変えることがあるかもしれません。

  その他にも本をよく読む人とそうでない人とは統計的に年収が違うとのデータがあるなどいくつかの利点が書かれています。

 さて、読書術です。盛り沢山の内容でしたので、いくつか抜粋します。

 まず、「1週間に3回アウトプットして記憶に残す。」です。私自身この本を読んでから実践しているのは、新しく本を読んだら忘れないうちに本の内容を同僚、後輩(たまに妻)に話す。携帯の読書アプリにメモする。Amazonレビューをする。ブログを書く。などいくつかアウトプットを実践しています。人に伝えようとすると理解してないと話せないですから結構頭使いますよね。これをすると自分の頭も整理されて記憶に残りやすいです。

 読書術のもう一点は、「ワープ読書術」。本は最初から一字一句読む必要はないということ。 ビジネス書は特に「根拠」「裏付け」「例」に数多くのページが割かれています。「この本で一番知りたいことは何」の部分をまずしっかり思い描いて自分の知的好奇心の強い部分を読んでいく。これは、速読にもつながります。特にビジネス書の中でも洋書の和訳書などは例えとかが多すぎて何回も同じことが書いてあることがありますよね。さっとみて必要ないと感じれば飛ばし読みでOKですね。知りたいことだけ読んで理解できれば十分です。

 他にもまだまだ読書についての興味深いトピックスが盛だくさんです。ぜひ、本書をきっかけに読書の大切さを理解して、本の「深読」を実践していき、10年使える「知識」を蓄えていきましょう。

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