「高杉課長のコンサル手帖」(出版 きんざい 初版2020/3/7)。著者は、山口県の地銀である山口銀行を中核企業とした金融グループ「山口フィナンシャルグループ」の子会社、ワイエムコンサルティング㈱の社員4名です。
今、中小企業が直面する事業承継の話題を中心としたさまざまな課題を解決するコンサルティングの現場を読みやすい小説にし、楽しみながらコンサルティングを体験することができます。銀行員や、税理士、中小企業の社長さん、その後継者はもちろん、その他一般のビジネスマンの方が読まれても面白いのではないでしょうか?
コンサルタントというとどんなイメージをお持ちでしょうか?「頭が切れる人」「外資系」「エリートビジネスマン」でしょうか?もしくは「高給取り」「上から目線」「横文字使いたがり」などでしょうか?
この小説を読んでコンサルティングという仕事が決して「専門的な知識、技能」を使うばかりではなく、人の懐に入り、「人間事」を解決していくとても泥臭い仕事だなあと感じました。合理的に物事をとらえながらも上手な聞き手となり、 クライアントをあくまで重視する。「人」が好きでないと務まらない仕事だと思います。
オムニバス全4話構成で、それぞれ心に響くヒューマンドラマが用意されています。なかにはハッピーエンドではない話も!
「遺留分」「相続税評価額」等の少し専門的な言葉も出てきますが、基本的には読みやすい内容です。昨今中小企業が悩まされている後継者問題、事業承継の基礎知識についても勉強になります。
おそらく2時間もあれば読み終えられると思いますので、ぜひ2時間オムニバスドラマを見るつもりでコンサルティングを体験してみませんか?
まさか銀行のグループ会社が本を出すとは!! しかも小説風!面白い挑戦ですよね。
八重洲ブックセンターの週間ビジネス書ランキング(3月1日~7日)で1位になったことも!山口フィナンシャルグループは、地方創生を支援するYMFG ZONEプラニング、個人顧客のライフプランニングを支援するワイエムライフプランニングという会社など様々な会社を設立し、地域活性化に取り組んでいます。今後も当グループがどんな取り組みを行っていくか楽しみですね。