書評|究極のリーダーシップ

究極のリーダーシップ~ 最大の成果をあげるための10の極意

私はこの本を読み、巻末付録の動画を見て、30代後半のいい年のおっさんなのに涙してしまいました。しかも会社近くのドトールコーヒーで。

本当のリーダーとは、仕事とは、を考えさせられる究極の一冊です。

YouTube講演家の鴨頭嘉人さんの新書(初版 2020.6.19)です。YouTubeチャンネル登録者数100万人。マクドナルド3300店舗の中の最優秀店長として表彰されるなどの功績があり、現在は講演家としての活動をされています。
著者のYouTubeをよく見る人は鴨チューバ―とも言われています。

本書はリーダーとして最大の成果をあげるための10の極意が書かれています。正直すべて紹介したい気持ちなのですが、3つピックアップします。

【極意】 部下は仕事ができるリーダーを信頼しているわけではない!部下は自分のことを知ってくれている人を信頼する。

部下を知ろうとした瞬間に、リーダーの心が変わります。リーダーの心が変わると、それが部下に伝わります。部下を変えるためにはリーダーが変わるしかありません。信頼関係を築くために必要なのは努力。部下のことを知ろうとする努力が信頼関係を作ります。

【極意】 部下が報・連・相 出来ないのは上司に聞く力がないからだ

1.全身で聞く
耳を傾けるだけでは、部下は聞いてくれていると感じません。ペンを置き体を傾けて聞く。場合によっては、メモを取るくらい。部下が「わあ、○○課長聞いてくれてる!」と感じるくらい聞くこと。普段上司ヅラでめんどくさそうにしていると、部下はあまり重要ではない話はしてはいけないんだと思うようになってしまいます。

2.答えを持って聞かない
否定されない環境だと人は本音を言います。部下の話を最後まで聞きましょう。途中で口を挟んではいけません。経験豊富な人、つまり上司ほど自分の答えを持ってしまいます。「頭に答えが浮かんでも口に出さないこと。」「部下が本音を言うまでは話さない」と自分に言い聞かせること。

3.相手の声にならない声を聴く
人は、自分が思っていることを100%的確には言語化できません。
表情筋を見て今どう思っているかを感じ取れるようトレーニングしましょう。

【極意】 部下はほめて育てる?叱って育てる?ほめるでも叱るでもありません。

ほめたほうがいいかな?叱ったほうがいいかな?と悩むことありませんか。両方必要です。しかし、それ以前にもっと大切な問題があります。

大切なのは日々部下を承認しておくこと。『承認』とは、日々のコミュニケーションにより醸成される、見てくれているという感覚です。

『ほめる』、『叱る』は特別な時。『承認』はそのベースとなるもの。
日ごろから目をかけてくれている。自分ことを良くわかってくれている上司からほめられると心から嬉しいと感じます。同様に叱られたとき、「しっかりしないといけないな」と感じます。

『承認』がなされておらず、信頼関係がないとき。叱られるとどう思いますか。
「何言ってんだよ。状況もしらないくせに」となってしまいます。ほめらるとどうでしょうか?「なんだよ結果が出た時だけ調子のいいこと言うなよ」と感じます。叱っても響かない。ほめらてもうれしくないのです。

しっかり『承認』という土台を築くことが大切ですね。

さらっとお話してきましたが、本書では上記のような極意がエピソード付きで、とても分かりやすく解説されています。巻末にQRコードがあり、「私は自分の仕事が大好き大賞」優勝者のスピーチが視聴できるようになっています。この本を読んだ後にこの動画を見るとうるっときてしまいますよ。ここでこの動画をもってくるとは鴨さんやるなって感じです。

ここでは、本書のスピーチ動画は掲載しませんが、鴨チューブの中からいくつか素敵な動画のリンクを張って終わりにしたいと思います。さあ、あなたも今日から鴨チューバ―!!せーのっ、いいね!!

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