書評|絶対に休めない医師がやっている最強の体調管理

医者

皆さま、コロナ疲れがだいぶん溜まっていませんか?お体崩されてませんでしょうか?コロナも風邪の一種で一般的な風邪の10%はコロナウイルスが原因だそうです。

新型コロナは収束していませんし、夏が終われば今度はインフルエンザの季節もやってきますよね。今回はテレビにも多数出演されている、池袋大谷クリニックの大谷義夫先生が書かれた体調管理に関する本(初版2019/12/9)です。

著者は、医師になって30年間風邪をひいていないそうです。医者は患者さんと毎日接するのに風邪をひかないのは、やっぱり体調管理をしっかりされているからなんですね。本書のウリは、体調管理について科学論文に基づいて書かれているということです。巻末には多くのエビデンスとなる参考文献が掲載されています。

①予防 ②基礎体力づくり ③睡眠、運動など目新しいものはさほどないものの、科学的なエビデンスを踏まえて記載されていることから、読後はあらためて生活習慣を見直そうという気持ちになるはずです。

以下 絶対に休めない医師の24時間(ざっくり)

AM7:00 起床
起床は7時に固定し、睡眠時間を整えている。また、手術着で寝ており、寝返りが打ちやすいようにしている。寝起きにコップ一杯の水を飲みドロドロ血を循環させ、脳卒中、心筋梗塞のリスクを減らす。タオルを握り血管を拡げ血圧を低下させる。カーテンを開け、日光を浴びることでセロトニンというホルモンを合成させ、体を活動的にする交感神経に切り替える。

AM7:30 洗面所で舌だし体操
口を大きく開いて、舌を出したり、引っ込めたり。そのあと「レロレロ」。飲み込みにかかわる筋力を鍛えることで、日本人の死因・第7位である誤嚥性肺炎が防げる。飲み込む力が衰えると寝ている間に口腔内細菌を含んだ唾液が気管に入ってしまい誤嚥性肺炎が発症する恐れがある。

AM8:00 朝食
朝食を抜くと死亡リスクが1.3倍に上がる。ヨーグルトにリンゴとバナナ、ハチミツとえごま油を混ぜたものを食べる。えごま油には、体にいいとされる不飽和脂肪酸の中でも、人間の体では作ることができない「オメガ3脂肪酸」が含まれている。

AM8:30 出勤中
なるべくウイルスをもらわないよう「指先を使わない」。エレベーターのボタンは人差し指を曲げた第二関節でボタンの端っこを押す。ドアノブは手のひらで触る。なるべく顔を触らない(指⇒顔による感染を防ぐ)。
仕事の隙間時間に立ったり座ったり(スクワット)をする。1日6時間以上座っている人は、3時間未満の人と比べて早期死亡率が19%高くなる。

PM0:00 昼食
ランチは高たんぱく低脂肪。ランチを手早く済ませ、15~20分の昼寝。昼寝をすることで、一日の平均血圧が下がり、脳卒中、心臓病のリスクを下げることができる。その後10分散歩に出る。日光を浴びるとビタミンDが生成され、風邪、インフルエンザ、骨粗しょう症等様々な病気の予防になる。

PM8:30 帰宅
玄関前で手指アルコール消毒を実施。家の中にウイルスを持ち込まないこと、及び家族の体調のため。家に入り、うがいは2種類。まず喉ではなく口の中だけで「クチュクチュうがい」し、口の中のウイルス、細菌を吐き出す。そのあと喉うがいを行う。

PM8:40 夕食
タンパク質、野菜、海藻。「シーベジタブルファースト」。食物繊維の多い海藻、野菜から食べることで糖の吸収が穏やかになり、血糖値の急上昇を抑えられれ、糖尿病の他肥満対策にもなる。
歯磨きは1日4~5回。歯磨きフロスによる口腔ケアは、風邪の予防に役立つだけでなく、糖尿病や脂質異常症の対策にもなるという研究結果もある。

PM10:30 入浴
快眠のため、寝る1~2時間前までに入浴を済ませる。深部体温が下がってくると質の良い睡眠にすんなり入れる。寝る30分前にはテレビ、スマホを見ない。ブルーライトにより脳を覚醒させてしまい質の良い睡眠の妨げになってしまう。

いかがでしたか?聞いたことがあるような内容も多かったと思うのですが、それがきちんとできていれば30年風邪ひかないかもしれません。

以下は私があまり聞いたことがなかった明日から使える小ネタをいくつかあげてみます。

・睡眠をきちんととる。⇒6時間未満の人は風邪をひく確率が4.2倍

・週末の寝だめ×⇒「社会的時差ぼけ」。体調不良、メタボ、糖尿病、動脈硬化のリスクが高まる。

・マスクを外すときは、ゴム紐を触る。⇒ウイルスがついたフィルター部分を触らないように。ウイルスのついた指先で目をこする、鼻、口を触る×。

・お酒を飲む人ほど風邪をひきにくい。⇒飲酒と風邪については、ヨーロッパでも日本でも研究されていて、スペインでは飲まない人に比べて風邪をひく確率が60%に!お酒を飲むと血行が良くなり、鼻の温度が上がることで風邪の原因の大半であるライノウイルスが増殖しにくいのだと。ただし、飲みすぎはダメ。

・風邪のひきはじめは軽い運動を。⇒5分間プール、軽いジョギングを行う。免疫のために働くNK細胞の活性化が促され、さまざまな免疫マーカーが良くなることが分かっている。ただし、激しい運動をしてしまうとかえって免疫力が落ちてしまう。

上記の他にもさまざまなトピックスが掲載されています!ぜひ、ご一読を!

人間は死ぬまでに200回風邪をひくと言われているそうです。一度ひいたら数日間の生産性はガタ落ち、貴重な時間の浪費になってしまいますよね。

自分の貴重な時間の確保、生活習慣病の予防のためにさっそく今日から「シーベジタブルファースト」でいきます。

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