人生確率論のススメ|書評|勝間和代|

トランプ

人生確率論のススメ (扶桑社新書)

「運」ってあると思いますか?

「やったー宝くじ当たった」
「私って晴れ女なんだよね」
「電車ちょうど来たわあ、運いいわぁ」

運について、2つの面白い実験結果をご紹介しましょう。

「自称運のいい人」と「自称運の悪い人」が宝くじで勝負をしました。どっちが勝ったでしょうか?

そうです。同点です。

もう一つ、「自称運のいい人」と「自称運の悪い人」を集め、内緒でかねてから会いたいと思っていた憧れの人を連れてきて、ふらっと同じ店に入ってもらう。すると、「自称運のいい人」だけが気づく。

この実験からわかることは、「運」とは神様のような人間を超えた存在がもたらす不思議な何かではない。ということ。それでは、何が運のいい悪いを分けたのでしょうか。

それは、チャンスに気づき、それをつかめるかどうかという本人の行動です。

実際には「運」はありません。ランダムな偏りが、見せかけの運をつくっています。ランダムとは、偶発的で何ら規則性がないこと。

真実のほとんどはランダムで出来ていて、もしかしたら成功した人たちも偶然勝っていることもあるかもしれません。

本書では、自分がどんな「くじ」を引いているか理解して行動すること、また当たりを引く確率の高め方が書かれてあります。いくつかトピックスを見ていきましょう。

利他的に行動する

皆さんは、利己的な人と利他的な人どちらと付き合いたいですか?それはもちろん利他的な人ですよね。

人間関係は、「6次の隔たり」。知り合いの知り合いの知り合いの知り合いの知り合いの知り合いまでたどると、ほとんどの人がつながってしまうということが分かってきています。

エレベーターのドアを乗り降りする人のために開けておくとか、車の運転中に割り込み出来ず困っている人は入れてあげる。困っていそうな人がいたら知らない人でも声をかけてみる。ほんの些細な行動の積み重ねが将来の運気を上げていきます。

人の「輪」を拡げてチャンスを増やしていきましょう。

利己的に行動すればするほど運は逃げていきます。運がいい人は、おしなべてみんな親切です。

確率を意識して選ぼう

例えば、営業力を磨くことは確率的に悪くありません。営業はニーズが高く、必要な領域は非常に範囲が広いため、営業はどの分野でも一定の収入が得られるからです。

一方、ミュージシャンは10万人に1人か100万人に1人しか必要ないのに、目指している人はごまんといます。もちろん夢に向かって生きることは大切だとは思いますが、確率を意識しながら自分の得意、不得意をしっかり見極めて努力することが大切でしょう。

確率計算機が優秀な人ほど、人生は好転する

年末ジャンボ宝くじで一等が当たる確率と交通事故で死亡する確率はどちらが高いでしょうか。(具体的計算式は本書で)

交通事故で死亡する確率の方が400倍高いのです。確率計算できる人は宝くじを買いません。何かを予測するとき、なんとなく、雰囲気で、ではなくて数字を用いて確率を計算することを癖づけておけば、負ける確率は当然低くなっていきます。

本書では、その他ライフハック情報が盛り沢山の内容です。知的興奮も冷めず、読みやすかったため、あっという間に読み終えられました。今年1の良書ですね!!

終わりに

本日大晦日。家族がまだ寝ている早朝、PCに向き合っています。今年最後の日にこんな素敵な本に出合えてよかったと思える本でした。

運なんてないんですよ。日々の自分の行動の積み重ね、そして確率を理解して運気を高めていきましよう!

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