まんがでわかる論語|書評 齋藤孝 著

論語

まんがでわかる 論語 (Business Comic Series)

悩む人、学ぶ人、働く人のために。

『論語』が教えてくれるのは、こむずかしい理屈や哲学ではなく、毎日を生きていくための知恵。

『論語』って何?
「子曰(のたま)わく… 」でおなじみ。漢文の授業で習った方もいると思います。『論語』とは、2500年前に活躍した中国の思想家・孔子の言行録で、中国古典「四書」の一つとされ、儒教の基本経典として重用されました。
日本でも江戸時代には、孔子の教えを中心とした儒教と朱子学が一体となった「儒学」が正式学問とされ、寺子屋では「論語」が必読文献となりました。そして、武士を中心に広く普及しました。

では、さっそく人生に役立つ論語いくつか抜粋します!

子曰わく、如之何(いかん)、如之何と曰わざる者は、吾(わ)れ如之何とすることも末(な)きのみ。

(訳)先生が言われた。「これをどうすればよいか、これをどうすればよいか」と懸命に考えない者は、私にもどうすることもできない。

どんなことも無理に人を動かすことはできません。最終的に本人がやる気になるしかないのです。

人の己れを知らざることを患(うれ)えず、人を知らざることを患(うれ)う。

(訳)自分を分かってもらえないと嘆くより、人を理解していないことを気にかけなさい。

「あの人は、まるで私のことを分かっていない。こんな評価は理不尽だ。」
自分のことをわかってもらえないと言いますが、あなたはそれほど人を理解しているのですか。理解をしてほしいと思うなら、まず相手を理解する努力をするべきです。

これを知る者はこれを好む者に如(し)かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず。

(訳)学ぶことにおいて、知っているだけでは好むには及ばない。また、学問を好む者は、学問を楽しむ者に及ばない。

学びの最上級は「楽しむ」ことです。「楽しむ」ことは勉強でも趣味でもあれこれ考えない無心の境地。力が最大限発揮されます。
学びを楽しむって、どうしたらいいんでしょうか。きっと、それは小さな興味から始まって、はじめは少し頭も使うし、多少のストレスはありますが、その後分かりはじめると楽しめるようになってくるように感じます。

終わりに

現代でも全く色あせていない人生の学びの書。仕事もそうですが、パパ、ママは子育てにも役立ちそう。書店には様々な自己啓発本があふれかえっていますが、一度この『論語』に立ち返ってみてはいかがでしょうか。

「温故知新(おんこちしん)」。これも論語の言葉です。
故(ふる)きを温めて新しきを知る、以て師と為るべし。
(訳)古いもの(昔の偉人)をちゃんと学んで、新しいものを知る。そうすると人の師になれるよ。

それではまた。

 

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